琵琶法師

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まともに書いてみようと思う。特にためにならないことしか書けないけど。
麻婆豆腐である。ちょっとからい、担々麺みたいな味が、とても好きなのだった。とはいえ、今朝、余った豚もやし炒め(しょうゆ風味)に辛い味を足してつくったばかりであった。なぜ?明々白々、豆腐を切り違えたからである。レンジから取り出し、軽く水を当てて、3×5cmに切ろうとしていた。それが、熱い熱いと思うままに、スルッと手から落ちてしまって、ああこりゃだめだ、な、感じで考える間も無くフライパンに入れたのだった。ちなみにこれも、150円ほどで買える簡単味付けパックじゃない。豆板醤、醤油、テイメンジャン…はないからお味噌、だし、ごま油…、まあ、いろいろといれる。味見はあまりしないでいる。というか、機械作業的に、あんまり考えていないのだ。だからなのか、いざ席について食べてみると、何だか足りない気がする。味噌?いれたなあ。ぶつぶつ考える。白ネギかな?まあ、それ以上にとてつもなく辛いのだが。これは無論、豆板醤。
帰宅する前にと「たくさんできました。辛いです」など送っていたから、家のドアを開けて早々、「たくさんあるね〜」と微笑む人もいる。君が本当にそういう人でよかった、と心底思った。私みたいにあーでもない、こーでもないと頭を四方八方にひねらせてシノゴノブツブサ悩むものじゃない。「どうすればいいとおもう?」聞いてみる。「朝ごはんにすればいいんじゃない?」ねえ、あなた、今朝も食べたのに?内心笑った。わりと、これほどに穏やかな人を知らないと思う。成人2人、わりと食べる方でも、この量はちょっと…って感じの量である。連続で晩御飯に出して、ざっと3日分はある。辛いものが好き、それでもなんとなくげんなりしそうな気がする。"それでも"、今日は黙々と食べる。
その人は、買い物に行けばビーフジャーキーを買ってきてくれ、「つい買ってあげたくなる」といちごを携えていたり、ごはんをつくると「今日もおいしかった」と言い、暇つぶしのゲームを買ってくれ、泊まったとこのトイペが硬かったと言えばいつのまにかダブルを置いてくれ、口内炎ができただけで薬を買ってきてくれる…。本当によくできている。だから、私はこの麻婆豆腐を、がんばって食べようと思った。
寝しなになって「ごめんね」と、謝られた。はてなマーク。「なにが?」「あんまり、ゲームとかできなくて。眠たくなっちゃって…」。ふだん、あまりにも遠いから、電話でしか存在を確かめられなくて、私はいつも寝ないでよとせがむ。はっとして、時々、寂しさのまざった罪悪感がいすわることもある。なのに繰り返す。「わかんなかった。いいよー、全然」「ううん…。ごめんね」かけ布団のすきまから、こちらを覗いてくる。その目はもう寝ようとしている。私はトイレに駆け込んで、戻って部屋の電気を消した。
きっと三年もすれば恥ずかしくなるような文を、眠れないこの夜中、1人トイレで綴っている。私はまた、ありもしない不安を夢の中で解消する。きっと明日起きて、小腹が空いたら麻婆豆腐をたべようとする。でもきっと、面倒になって、彼が帰るまで食べない。そしてきっと、彼が「余ってるし、麻婆豆腐食べる?」なんて聞くから、「じゃあそうしよう」とか言ってみて、結局、私の失敗に付き合わせる。なんだかんだ言いながら、私はやはり、辛いよりも、優しい方が好きなのだと思う。
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